よかなびコンシェルジェ(観光案内人)

周辺観光地|太宰府あれこれ

春を呼ぶ「曲水の宴」

完戸 鷯さん 2009.02.25
曲水の宴
 太宰府天満宮では、毎年3月の第1日曜日(09年は3月1日)に、
満開の梅にとけ込む「曲水の宴」が、東神苑の曲水の庭で執り行われます。

 これは、お正月の「鬼すべ」、仲秋お彼岸の「御神幸式大祭(どんかんまつり)」とともに、
平安時代から受け継がれてきた「天満宮三大祭り」のひとつです。

 曲水溝の畔で、衣冠束帯の殿上人、十二単の姫、小袿の女房に扮装した人々が緋毛氈の上に座り、
水上から酒を満たして流れてくる盃が、自分の前に来るまでに和歌を一首作って短冊にしたため、
飲み干した盃にその短冊を乗せて流します。

 古代中国「秦」の時代に、曲がりくねった小川の清らかな水の流れに盃を浮かべて、
潔抜(けがれをはらう)儀式として行われたのが始まりと云われています。
日本には中国から伝えられ、古くから宮中で行われていました。

 天満宮ご祭神、菅原道真公は、890年(寛平2年)3月3日に宮中で開かれた「曲水の宴」に参宴し、
4世紀半ばに中国蘭亭で行われたこの宴に想いを寄せる漢詩を詠っています。

 道真公は、901年(昌泰4年)1月に右大臣から大宰権帥(長官代理)に左遷され、
大宰府の配所(榎社)でつつましい日々を送り、2年の後に生涯を閉じましたが、
その55年後の958年(天徳2年)に大宰大弐小野好古(おののよしふる)が、
道真公の霊をお慰めするために始めたと伝えられています。


 当日は、正午に奉献の儀があり、そのあとで平安装束をした参宴者の行列が社務所を出発します。
この行列は、小鳥居小路を廻り、表参道を上がって境内に入ります。

 午後1時から修祓の儀、筝曲演奏があって、一同が曲水の庭に着座し、
午後1時半から、始めに白拍子の舞「紅梅の舞」、
神楽「飛梅の舞」が奉納され、続いて盃が曲水を流れる間に和歌を詠む「盃の儀」が行われます。

 そして再び「紅梅の舞」があり、和歌朗詠の後で、
午後2時半に終納の儀があって、この曲水の宴は終ります。

 いまの姿に復活したのは昭和38年からですが、“梅の天満宮”の極めつけのお祭りといえるでしょう。 

梅の花びらが琴の音に舞うこの宴は、
集まった沢山の人々を雅やかな平安の絵巻物のなかに誘い込んでくれるのです。

関連ニュース
関連モデルコース
リンク集
戻る